世界にはいろいろな木造建築があり、地域ごとにその特性が現れた形となっています。気候や材料などの環境特性ばかりではなく、人が生活するためにつちかわれた信仰や対外的な交流など、さまざまな要因が建築に反映されています。
本展覧会では、東南アジア島嶼部と呼ばれる大小さまざまな島からなる地域に焦点をあて、その建築と生活文化について紹介します。なかでもこの地域の主要な民族であるオーストロネシア語族(フィリピン、インドネシア、マレーシアとベトナムにまたがる)は、アニミズムを基層としながら、隣接する中国やインド、そしてイスラムの影響を受け、植民地時代以降はヨーロッパからの影響も入り、民族ごとにユニークで多様な建築世界を形づくってきました。そんな地域の建築をつくる技術とはどんなものなのでしょうか。道具を携えて渡来した職人もいれば、そもそも職人そのものが存在しないところもあります。身近な生活圏から得られる材料を熟知し、使いこなす知恵。多様な文化が混在する東南アジアの世界を、建築技術の側面から垣間見てみたいと思います。
※本展は、東京・神戸の2会場にて開催いたします。
会期 |
2018年10月6日(土)〜 12月2日(日) |
会場 |
竹中大工道具館 1Fホール |
開催時間 |
9:30〜16:30(入場は16:00まで) |
休館日 |
月曜日(祝日の場合は翌日) |
入館料 |
一般500円、大高生300円、中学生以下無料、65歳以上の方200円(常設展観覧料を含む) |
主催 |
竹中大工道具館 |
後援 |
在大阪インドネシア共和国総領事館 |
協力 |
国立民族学博物館 |
監修 |
佐藤浩司(国立民族学博物館准教授) |
|